ジェノサイド2 |
リリース | 1991/12 |
メーカー | ZOOM |
プラットフォーム | X68k |
ジャンル | アクション |
以前「ラグーン」というゲームを取り上げたが、同じ会社(ZOOM)のゲーム。
その時ラグーンはかなり酷評してしまったが、このジェノサイドシリーズや、横スクロールシューティングであるファランクスなどは、そこそこ絵も綺麗で評判が良かったように思っている(それでラグーンもやってみたのだが)。
ZOOMという会社に1作だけで「ダメゲーム会社」という烙印を押すのもアレなので、この横スクロールアクションゲームであるジェノサイド2をやってみる。
ゲームをスタートすると、デモが流れてくる。
絵は綺麗というか、当時のPCゲームの中でもかなり上級の部類だと思う。ラグーンの時は、「一枚絵はあんまり上手くない」と書いたが、良いイラストレーターを使うようになったらしい。
更に、これは普通にゲームディスクを入れっぱなしにしている時のデモだが、それとは別にデモ専用のディスクがあり、それ使うとディスクまるまる1枚使った豪華なデモが見られる。
前作(ジェノサイド1)で起きた「MESIA WAR」から50年、トレーサー(この世界でのモビルスーツ的な戦闘兵器)製造の大手企業CONEXが、戦争を画策しているとの情報が入った。そこで世界平和評議会は、そのCONEXに作られた人造人間である竜ヶ崎健を捕まえ、トレーサーでの潜入作戦を命じる…みたいなお話。
なんかブレードランナー的な雰囲気に、士郎正宗を振りかけた、ってテイスト。
ではゲームスタート。
なお、このようなアイキャッチやポーズ時の画面に、何度も「G2」という文字が出る。当然「GENOCIDE2」の事だが、これは同じ年に公開された「ターミネーター2」が、画面に「T2」と出していたのがカッコいいと思ったからだそうだ。
そうか、ターミネーター2と同い年なのかこのゲーム…。
まずはステージ1の、エリア#1。港のような所から入っていく。
主人公はトレーサーという人型機械に乗っている。恐らくこいつはガンダムほどは大きくはなく、サイズ感としてはボトムズというか、多分アップルシードのランドメイトかそれよりちょい大きいくらいだと思われる。
足元に人が現れ、なんか戦闘をしているが、それと比較すると大体のサイズ感は分かる。
操作は、基本的に左ボタンで斬り、右ボタンでジャンプ。
左ボタンで斬りつけた後押し続けていると、防御姿勢を取る。ニンジャウォーリアーズと同じ仕組み。
また上を押しながらジャンプをすると、空中で側転をする。やや滞空時間が長くなるので、何かに飛び乗る時に使える。
あと、左右どちらかに連続押しでダッシュをする。ダッシュ状態からジャンプをすると横方向の飛距離がかなり伸びるので、これも移動の時は良く使う。
また、前作ではずっとついてきていた、追尾ロボットの「ベティ」が、今回選択式のウェポンとなった。普段はトレーサー体内で充電されており、選ぶと出てくる。
そのまま、バッテリーが切れるまで、トレーサーの周囲をフヨフヨと動き、攻撃をサポートする。ストライダー飛竜(MVC)のウロボロスみたいなものかな。
前作ではずっと使い続けられたベティが、バッテリー方式になってしまったが、その代わり選択可能なウェポンの中にはシールド、爆弾などいくつか他の物が増えた。まあ、いちいちしゃがんで両ボタン同時押しで選択メニューに入るというインターフェイスがちょっとうっとうしいが…。
という事で1-1クリア。
この面はチュートリアルというか、特に難しい事はなく、単に右に進むだけでクリアできる。ボスとかもいない。
ただ、このゲームはステージという単位の中に、エリア#1~#3があり、これはステージ1のエリア#1をクリアしたところだ。じゃあ、「ステージクリア」じゃなくて「エリアクリア」と書いてくれよ、とはちょっと思った。
エリア#2になると、少し地形も複雑になる。このような斜めの床があって、そこに飛び乗ったりする。
わりと斜めの床の挙動ってプログラム的に難しく、以前書いたようにソニックを作ったセガも、大魔界村のソースを見て研究したという話がある。そういうのをやれているのだから、基礎技術はなかなか高い。
ここがちょっとつっかかった。
もう既に壊した後だけど、この右に壊せる壁があった。それが分からなくて、マップ内をずっとウロウロしていた。まあ時間制限の無いゲームなので、体力が減らなければ別に問題は無いのだが…。
おっ、いよいよ敵のメカ的な奴が出てきた。これで何となく戦闘っぽくなる。
自機もそうだが、キャラのアニメはかなり滑らかで、絵もカッコいい。マジでラグーンの頃と大違い。
ここが結構詰まったな。
右からグレーのメカが出てくるから、「おっ、こいつを倒せばいいんだな」と思ったが、倒しても何も起こらず、ウロウロしたらまた出てきた。どうも無限に湧くらしい。
無限に湧く敵を無限に倒していたが、上に弾を撃ってくる別の敵もいて、そのうちダメージが累積してゲームオーバーになった。
…なんだこれは…?
しばらくやってようやく理解できた。
ここは上に行かないといけないのだが、ジャンプじゃ届かないので、このグレーの敵の上に乗らないといけないんだ。で、こいつは土台としての役割なので、倒しても倒しても出てくる訳だ。
また、この敵の頭の上がなかなか乗りづらくて…。というか、このゲーム、全体的に操作性は悪くはないんだけど、「何かの上に乗る」ってのがちょっと難しいかもしれない。
そのまま先に進むとエリア#2クリア。
いちいちクリアタイムとかベストタイムとか出るのは、タイムアタックをして欲しいという事なのだろうか?
エリア#3。
なんだか、アイテムみたいなのが出てきた。ただ、パワーアップは特に無いゲームなので、多分これはエネルギー回復とかそういうのだろう。
中盤の山場。
なんか、ゴミ廃棄場みたいな所で、そのゴミが集まってロボット状になる。
が、こいつがなかなか強い。その上、ひっきりなしにゴミが降ってきて、それがかなりのダメージを与えてくる。
というかゴミが強い!
ま、先に進む。
映画AKIRAに出てきた斜めに動くエレベーターみたいなのがあってカッコいいが、自分でダッシュした方が速い。
ここでかなり詰まった。
画面に「GO→」みたいに出るから進んだのだが、このエレベーターが動かない。また壊せる壁があるのかと思ってあちこち斬りつけまくったが、どうもそういう事でもないらしい。
良く分からないので、マップをウロウロしながら戻ったら、壁からなんかタンクみたいなのが迫ってくるトラップが現れた。
ん、これか? これをやってないから進めなかったのか?
実際、そのトラップを突破してから先程のエレベーターに行ったら稼働した。つまり、先程のトラップに一度引っかからないといけなかったらしい。
んー。
こういうのなくね? マップのルートで回避する方法があったら、それは回避って事でいいじゃないか。あと、こういうスクロールゲームで、「GO」みたいなマークが出たら、もうそれより後ろでやる事ないからとっとと進めよ、の意味なのが普通なんじゃないかね。GOって出たから進んだのに、フラグ解除してないから戻らないといけません、とかおかしくない?
全く、これだから佐世保とか札幌とかの、アーケードを経てないアクションゲームメーカーは困るんだよ…。
エリア#3の最後まで到達すると、ケンタウロス的なメカが出てくる。画面上に「BOSS1」と書かれたゲージが表示されたし、これがステージ1のボスと見ていいだろう。
主人公メカより大きいし、動きや攻撃方法も豊富で、なかなか迫力ある。「やるじゃんZOOM」って感じ。
が…強い。
左右にミサイルを撃ってきたり、なかなか攻撃が強力だ。まあ、左右のミサイルに関しては、距離をとってしゃがんだり、ガードすればどうにかなる(削られるけど)。
ただ、どうやってダメージを与えていいのか分からない。
多分こいつの形状から言って、背中に乗ってなんかするんだろうな…という気はするが、乗ってもすぐに方向転換して振り落とされてしまうし、何なら背中側にも攻撃できるらしく、むしろこっちがダメージを食う。
あかん、何度挑んでも勝てそうにない。
うーん。
ラグーンの時は、イースのように「レベルを上げないとダメージが通らない」というシステムがあったが、こちらはアクションゲームだし、そもそもパワーアップとかが無いので、そういう話じゃないとは思うが…。
あかん、ギブアップ。
何をどうしても、右上のゲージが減らないので、今回の攻略はここまで。元々最後までやるつもりはなかったので、いいんだけど、せめてステージ1はクリアしたかった…。
前回、同じZOOMのラグーンについては、相当酷評した。前評判や、見た目から感じる「なんかいいかも」という雰囲気に比して、ゲームの内容はかなりダメだった。少なくとも私にとっては。
しかし、このジェノサイド2はなかなかいいね。グラフィックも音楽も洗練されてきたし、操作のレスポンスもなかなか良い。ちょっと何かの上に乗りづらいとかそういう所はあるけど、おおむねアーケードのアクションゲームに遜色ないレベルに来てる気がした。
ただ、1面のボスを倒せなかった事でも分かるように、なんかこう不親切な所はある。こんな僅かなプレイなのに、既にどうすればいいか分からない所がいくつかあった。壊せる壁が良く分からないとか、いったんトラップに引っかからないとエレベーターが起動しないなどの部分もそうだ。
私は結局この1-3までしかやっていないが、ネット上の評判を見る限り、この先でもそういう部分はありそうだ。
まあでも、そういう不親切な部分に目をつぶれば、PCでのアクションゲームとしては相当レベル高いので、評価は低くない。いや、私は「当時のアーケードゲームと比べて…」なんて観点で評価しているけど、これパソコンゲームだからね? パソコンでも、PC-8801だのMSXだのの昔からアクションゲームは山程出てるけど、こんなレベルのゲームなかなか無いからね。X68000のスプライト機能が高いからできてるだけで、他なんかスクロールガタガタだったり絵ガビガビだからね。「ゲーセンでもスーファミでもなく、うちのパソコンでこれができる!」ってだけでもかなりアドバンテージあったように思う。
(終わり)
- 2022/03/31(木) 10:00:00|
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私は2は結構好印象なゲームだったよ。1は理不尽な難易度+ゲーム自体面白いと思わなかったけど、2は音楽も演出も良くて、私程度でも当時コンティニューしまくればクリアできるくらいのやり応えがあったな(早口)。
今久しぶりにちょっとやってみたけど、このボスは背中からエントリープラグみたいのがニョキって出てきたときしかダメージ与えられないのよ。あと1-3のBGMやっぱいいなぁ(早口)。
- 2022/04/05(火) 23:06:03 |
- URL |
- K A M E #-
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>K A M E さん
ジェノサイド1は、今見ると絵もちょっとモッサリしてるというか、こなれてないところあったけど、2はドット打ちのレベルも上がっていていいね。音楽も気合い入ってるし。
>エントリープラグみたいのがニョキって出てきたときしかダメージ与えられない
そ、そうだったのか…。全然分からなかった。
なんかこう、1面のボスなんだから、「ほらここ弱点出ましたよ! 叩いて! ハイ今上手く叩けました~!」ってシステムや演出で誘導して欲しい。宮本茂ならそう言ってちゃぶ台返してる。
ラグーンの時もそうだけど、最初のボスとかに難しいロジックを仕込むと、プレイヤーは「ダメージを与えるとどうなるのか」「ゲージがどうやって減るのか」の正解が分からないから、「これは減ってるのか減ってないのか、こういう風にやるものなのか」とかで悩んでしまう。そういうのを学習してから工夫しないと倒せないボスとかに進んで欲しい…。
- 2022/04/06(水) 19:55:02 |
- URL |
- TOM(管理人) #Ohl5bwZ2
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このゲーム私はやりました。当時ズームはX68000の中ではかなり一流の部類で、音楽、グラフィック、動作すべてによかったと記憶しています。
ただ、このゲームそれほどやりこんでなかったので、あんまり記憶がないです。そのころ私の中でのゲーム全盛期だったのでこのゲームにかける時間が少なかったような。
- 2022/04/10(日) 21:35:00 |
- URL |
- omerev #-
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