イース |
リリース | 1987/06 |
メーカー | 日本ファルコム |
プラットフォーム | PC-88 |
ジャンル | ARPG |
日本ファルコムから出た、いわゆるドラゴンスレイヤーシリーズではない、全然別路線のアクションRPG。
当時のファルコムと言えばやはり、ザナドゥなどのドラゴンスレイヤーが看板タイトルで、このイースは、言ってみれば傍流ではあった。ただ、会社としてはかなり力を入れた作品だったようだ。その頃の雑誌広告では、結構サプライズな感じで、唐突にイメージイラストとテキストだけの広告をいくつも載せた。画面写真が無かったので、「どんなゲームなんだろう」とみんな思ったはずだ。
そのテキストの内容は、要約すると、「今までのRPGは結構難しかったけど、それって本質じゃないよね」という話だ。最終的に、画面写真込みのちゃんとした広告が載った時には、そのキャッチコピーは「今、RPGは優しさの時代へ」というものになった。
個人的には、「良く言うよ」とは思った。その時、ザナドゥやロマンシアで、アクションRPGの難易度を引き上げていたのはあんたの所の会社じゃないか、と。ただ、このイースがドラゴンスレイヤーシリーズでないという事は、別のチーム、つまり木屋さん以外のチームが作っているわけで、当時社内に複数の考え方があったというだけかも知れない(実際、それなりに確執があったようだ)。
ゲーム内容は、見下ろし型のアクションRPGで、戦闘はただ体当たりをするだけという、カレイジアスペルセウスやハイドライドでもおなじみの、古き良き時代の作法に従っている。魔法のような特殊攻撃手段も一切無し。非常にシンプルだ。
実際のところ、「優しさ」みたいなのはそこに表れているのかな…と思う。別に謎解きが他RPGに比べて特別に簡単だったわけでもないし…。
ま、そのへんも含めて、実際どうだったのか、紹介していきたいと思う。
ゲームをスタートすると、特に名前入力やパラメータ振りなども一切なく、ミネアの町というところに放り出される。
名前入力が無いので、このキャラには最初から名前がついており、アドルと呼ばれている。以後、この赤毛のキャラが、シリーズの主人公となる。
結構町は広くて、店や歩いている人なども多く、様々な話が聞ける。
ただ、その「話しかける」というのがわりと面倒で。ハイドライドIIと同じく、「歩いているキャラの正面からぶつかる」のが話しかけるという方法なのだが、またキャラがチョコマカ動き回るので、正面に回るのが非常に大変で…。
とは言え助かる事に、シナリオに関わる主要なNPCは、じっと止まっているので、だいぶ楽だ。例えばこの画面に出ている、詩人のレアも、その一人だ。
彼女は、銀のハーモニカを盗賊に奪われたらしいが、その他の町の人の話を色々聞くと、どうも銀製品が色々盗まれているらしい、という事が判明する。
RPGらしく、武器や防具のお店があるので、手持ちのお金で若干装備を揃える。
いったん、一番安い剣と盾を購入したので、インベントリ画面で装備して、いよいよ町の外に出る。
これが、ミネアの町の北の門から出たところにある草原。
古代祐三(YK-2)さんの手がける、有名な曲が流れる。
この草原を敵がうろついているから、プチプチ倒して、まずは経験値やお金を稼ぐ。
で、イースの戦闘は、ちょっと特徴がある。
最初に書いた通り、基本は体当たりで敵を倒す。カーソルキーをどちらかの方向に倒さないと攻撃判定が発生しないので、基本移動をし続けて敵を倒す。
そして、イースの代名詞とも言える、「半キャラずらし」という技があって、例えば上の画面ではそれを行おうとしている。
主人公は、体当たりをする事によって敵に攻撃をするが、同じく敵も体当たりでこちらを攻撃してくるので、正面同士でぶつかると、結構消耗戦になる。
ところが、上の画面のように、敵キャラに対して半キャラ分当たるように攻撃をすると、こちらの攻撃は当たるが、向こうの攻撃は当たらなくなる。敵キャラは、ズレ無しで体当たりをしないとこちらを攻撃できないようだ。
これをうまく利用すると、ノーダメージで倒せる。なので、基本的にはザコ戦は全ての場面で半キャラずらしを狙っていく。
もし体力が減った場合は、じっとしていると自然と回復していく。ハイドライド方式だ。
さて、レベルアップもして、装備もちょっと揃ったので、次の目的地に向かいたい。
ミネアの町にいる、占い師サラに話しかけると、この作品の軸となる、「イースの本」の存在に触れる。その本が、山の神殿にあるから、取ってきて欲しい、と言うのだ。
どうやら、このゲームのタイトルにもある「イース」とは、大昔にあった古代王国の名前のようで、今では滅びているらしい。そして、その古代王国の文献がいくつか残っており、イースの本と言っているのがそれだ。サラはどうやらそれが欲しいようだ。
そこでまず、ミネアの町から東の方にある、ゼピック村に向かう。
草原を進んでいくのだが、途中このような変な形をした気になる木が生えている。
これは「ロダの木」と呼ばれるもので、後で物語に関わってくる。
ゼピック村で村長に話しかけると、「銀の鈴が盗まれたから取り戻して欲しい」とか言い出す。
別に…鈴とかどうでもええやろ…とは思うが、なんか重要なんだろうね。きっと。
仕方ないので、盗賊のアジトに行く事にする。
村の北の山道を登ると、まず神殿が見えてくる。これが、サラの言っていた山の神殿なのだが、いったんまずはここはスルーして、その先にある盗賊のアジトに行く。
たどり着くと、親分のゴーバンは、「自分たちは盗んでいない。むしろ自分たちも銀製品を盗まれている」などという情けない事を言いだす。
という事で、盗賊以外に、何やら銀製品にやたら固執する奴がいる、という事が分かる。
ま、事情は分かったので、いよいよ山の神殿に挑む。
最初のフロアにある、このいくつか並んでいる像の一つが、奥への入口となっている。
神殿の最初のフロアを進めていると、もうそこにボスがいたりする。
なんか魔法使い的な奴で、こいつ自体は消えたり現れたりするだけだけど、横から火柱が出てくるから、それに当たると痛い、みたいな敵だ。
で、ちょっと戦ってみたのだが、なんかダメージを与えられない。敵に体当たりしても、カキンみたいな音がして、ノーダメージだ。
なんかやり方が悪いのかなと思って色々やってみたけど、どうにもならない。
で、そもそも主人公が弱すぎてダメージを与えられていないのでは、という結論にたどり着いた。ここまでさほど戦闘とかしてこなったからね。
仕方なく、神殿の入り口くらいのところで、ザコ敵と戦って経験値を稼ぐ。
何度か下山して、装備も買って、レベルも4に上がった。
そうすると、もうこのへんのザコとかは、ちょっと攻撃するだけで瞬殺できるようになる。
このへんが、イースならではのゲーム性だと思うんだよね。
普通のRPGって、ウィザードリィの昔から、今に至るまで、あんまりそういう風には出来ていない。レベルが1上がったくらいでは、「ちょっと強くなったかな」くらいで、2とか3とか上がって初めて、それまで戦っていた地域の敵が「あれ、弱い?」と感じるようになる。
この、ジワジワ強くなる感が、RPGの良いところでもあり、好まれている部分でもあるかな、と思う。
ただ、イースはそこが極端で、レベルが1上がるとか、装備がちょっと良くなる事で、劇的に強くなり、それまで苦戦していた敵がただのカモになる。つまりわりとお手軽に、成長実感が味わえる。
この極端なUXが、イースっぽさではないだろうか。
その状態でもう一度ボスに挑んだところ、無事ダメージを与える事ができた。という事はつまり、最初に戦った時は、やはりこちらの攻撃力が低くて、全くダメージを与えられていなかった、という事になる。
ボスを倒すと、神殿の更に奥に行く事ができる。
ここからが本格的な探索の始まりだ。
神殿の中は結構広く、あちこちに宝箱がある。
その中には、このように鍵がかかっている物もある。その鍵自体もこの神殿にあるので、探してまた戻ってこないといけない。
宝箱の一つには、ゼピック村の村長が探していた、銀の鈴もあった。
これが無いとそんなに困るのかねえ…。
更に、神殿の奥の牢屋は、唐突に女の子がいたりする。
名前はフィーナで、どうやらずっと前から捕まっているらしい。が、なんか記憶がないようだ。
話しかけると、逃がしてあげることになる。
なんかこの神殿にはやたら宝箱があって、本当に色々手に入る。あんまりマップの広くないゲームなので、ゲーム内のアイテムのうち1/3くらいはこの神殿にあるんじゃないかな。
このリングメイルもそれ。
これ、最初「リングメイル」って聞いた時、輪っかが連なった鎧で、いわゆる防具の一種だと思ったのよ。でも実際にはこれ指輪というカテゴリのアイテムになる。なんでこの名前で指輪扱いやねん…ってちょっと突っ込んだわ。
(続く)
- 2017/11/09(木) 23:00:00|
- オールドゲーム攻略
- |
-
| トラックバック:0
-
| コメント:2