タイトル未定Z

色々趣味だの何だの語りかけます。

第49回:ブラスティー
オールドゲーム攻略

049_ブラスティー_01


クルーズチェイサー ブラスティー
リリース1986/04
メーカースクウェア
プラットフォームPC-88
ジャンルRPG


 のちにFFシリーズなどで有名になるスクウェアが、それより前に出したRPG。というか、スクウェア初のRPGなので、FFやロマサガの元祖と言っても…いや言い過ぎた。
 このゲームの売りはなんと言っても、ガンダムなどで有名な日本サンライズが協力した、ロボットアニメだろう。戦闘や変形時に、本当にアニメさながらの動きで絵が動くのは、当時のPCの性能を考えると大変驚異的だった。
 FFシリーズの開発にも携わった坂口博信(ヒゲ)は、当時から「客は見た目で判断するんだから、まず絵が良くないとダメ」という信念を持っており、Willやαなどもそれでビジュアルで押してきていたので、このブラスティーもその路線にある。FFも、批判もあったが、召喚獣ムービーやCG人形劇ムービーなどを前面に押し出していたので、当時からのポリシーなんだなー、と思う。

 そんな感じなので、当時キャラデモがPCショップに出回った時には、「おおー、すげー!」という気持ちにはなった。
 しかし、発売は遅れに遅れ、みんな待ちくたびれた感はあった(※ただ、とは言っても、1年は延期してないと思うんだよね。なので、今時の開発延期に比べると全然かわいい)。なので、実際発売した時には、そんなに盛り上がっていなかったように思う。

 うちに、謎にこのゲームの攻略本があって、それ読んだだけでも「辛い」とは思ったけど、辛いRPGもまあやってみると辛さが楽しかったりするので、今回挑戦してみた…が…。

 まあ続きからどうぞ。



049_ブラスティー_02

 さて、まずキャラクタ作成から行う。名前と、年齢を聞かれる。年齢が何なのかは良く分からない。

 全然関係ないけど、このゲームの音楽は、FFで有名な植松伸夫(ノビヨ)だ。どうやらこのゲームがスクウェアで初の仕事らしく、つまり彼の初めてのゲーム音楽だ。
 ただ、FM音源に慣れてないのか、このゲームのBGMは音色や音量バランスがあんまり良くないように思う。


049_ブラスティー_03

 まずゲームをスタートすると、母船オンディーナにある、言ってみれば「街」に該当する部分にいる。
 ここには、左上のアイコンを選ぶ事により、修理や装備選択、買い物などができる。

 なんか、もうちょっと街の絵とか出せばいいのにね。寂しい。


049_ブラスティー_04

 酒場でお金を払うと、色々情報を教えてくれる。
 まあ…全部聞いたらリセットしよう。


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 で、最初にエンジンを買う。自分の機体には、なんとエンジンがついていないのだ。

 しかし、関係ないけど、この文字って、なんかフロントミッションを思わせるね。
 街の雰囲気全体がフロントミッションぽいので、一部開発者が共通なのかも。


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 あとはこの、C.L.UNIT(コンピュータ・ラーニング・ユニット)を買っておこう。
 これがないと、経験値が入らなくなる…らしい。


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 買い物が終わったら、GOを押すと、街から出れる。
 とは言っても、ここはまだオンディーナ内部で、一応3D迷路にはなっているものの、すごく短くて、あんまり意味のない区画だ。何歩か進むと、外に出れる。


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 これが外。ウィザードリィで言うところの、ダンジョンの中だ。

 ここで、いまさらながらブラスティーのストーリー。
 恐らくはるか未来かと思われるが、「階差閉宇宙」と呼ばれる空間の一つに主人公は住んでいる。そこには、コミューン(中央統括局)と呼ばれる組織が管理している、宇宙ステーション「オンディーナ」があり、人類のほとんどはそこに住んでいる。
 そして、主人公は、クルーズ・チェイサーと呼ばれる、戦闘機形態から人間形態に変形できるメカを操り、コミューンに対する反乱組織「インバース」と戦う、みたいなお話になっている。

 なので、こうやって宇宙に出て、反乱分子を探して戦うのだ。


049_ブラスティー_09

 で、その「階差閉宇宙」と言うのは、反物質によって閉ざされた宇宙で、平たく言うと3Dダンジョンだ。つまり、ウィザードリィやブラックオニキスと同じ仕組みのゲームだと思っていい。

 しかし、ここがブラスティーの最高に最悪なところなのだが、その3D迷路の描画が、全くもって人間にやさしくない。
 まず、一つ前のSSにある、白い星があるのが、通常の通路だ。ここから、例えば左右を押すと、星がうにょーんとそれに合わせて左右に動く。つまり自機が旋回したという意味だ。また、前を押すと、にゅーんと進んだようなアニメになる。星が動く事により、アニメーションで移動を教えてくれるのは、ウィザードリィやブラオニに対して凄く進んでいる感はある。ただ、それはそんな感じがするだけで、まず「どこまでが一歩か」が良く分からなくなるし、何よりアニメが結構長くて、すぐにうっとうしくなる。
 が、この白い星の描写自体は、まだ許せる。
 問題は、壁の描写だ。この上にあるSSがその「壁」で、赤い星のかたまりのようなものだ。で、この壁が表示されるのが、その1マス手前にいる時だけなのだ。2マスとか3マス先にあっても見えない。そして、左右であるとか、左斜め前や右斜め前にあっても、表示されない。本当に、目の前の壁1マスしか見られないのだ。

 これって酷いと思わない? 情報量としては、ウィザードリィで言うところのダークゾーンにずっといるのと一緒だ。あれは何も表示されないけど、前に壁がある時には、進もうとすると「いてっ」とか言い出すので、少なくとも目の前に壁があるかないかは分かる。ブラスティーもそれと全く同じ状況なのだ。
 なので、超絶場所が分からなくなる。ほんと、常に画面に白い星しか表示されてないからね。どこにいるか全然分からない。その上、そのアニメーションのせいで、どこまでが一歩だかわかりづらいので、正確にマップを指さし確認して進まないと、まあまず迷子になる。

 更に酷い事に、マップの作りもいい加減だ。ちょっとここにマップは掲載しないけど、気になる人は攻略サイトをググって欲しい。私の言いたい事が分かるだろう。
 ブラスティーのマップは、ウィザードリィやブラオニのように、密度のある3D迷路じゃない。広い空間に、時々壁や道がある、と言った作りなのだ。なので、もしこれがウィザードリィと全く同じ描画システムであっても、「これは迷うだろうなあ」という作りになっている。目印が少ないんだよね。そしてそれに輪をかけて、上記のような描画システムなので、ほんと、このゲームで迷子にならない人がいるのか、って思うわ。

 その上、このゲームはロボットゲームらしく、燃料システムがあるので、これが切れるとゲームオーバーになる。従って、迷子になってウロウロしているうちに、燃料が切れて、終わる。

 ほんと、このゲーム作った奴出てこい!! って言いたくなる。

 一応救済策として、マップ上の座標を、ある隠しコマンドを入力する事で表示させられる。このコマンドも、当時の攻略本や雑誌では公開されていた。
 もうね、これ座標を常に表示していていいわ…。そんくらいしてもバチは当たらないくらい、マップ表示周りがクソだわ。


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 そしてお待ちかね!
 このゲーム最大の売り…というか唯一の売りである、戦闘シーンだ。


049_ブラスティー_11

 最初にも書いた通り、自機は戦闘機(シューター)形態と、人間(ガンナー)形態を切り替える事ができる。シューターの方が移動に適していて、ガンナーの方が戦闘に適している。なので、シューターで移動している時に敵に出会ったら、まず変形しないといけない。

 ただ、変形に1ターン使うので、十分強くなったら、シューターのまま戦うのも手だ。
 また逆に、ガンナー状態で常に移動するという手もある。その場合、燃料は多く食う事になる。そのへんは、持ってる金や強さを考えて、選択できる。


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 で、戦闘は、3ターン分の行動を先に入力する、という珍しいシステムになっている。
 武器にはいくつかの系統があり、敵によっては弱点があるので、それを使うと有利になる。


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 敵撃破!
 この爆風などもアニメで、正直そのへんはさすがにサンライズで、戦闘アニメの出来は結構良い。いまどきのCGの動きよりも気持ちいいんじゃないかな。

 ただ、問題はある。
 まず、やはりアニメの容量で色々食ってしまったのか、全部で8種類しか敵がいない。8種類って…。しかもそのうち1つはラスボスだから、それ以外で7種しかない。更にそのうち6種は、それぞれ2つずつの色違いが3組いる。…とは言っても、色違いでも若干アニメが違うから、別にカウントしてもいいけどね。
 そして、その中で、人間型の敵は、3種類しかいない。残りは戦闘機というか、なんかこう…モビルアーマーみたいな敵ばかりだ。なので、巨大ロボット物としてのカタルシスに欠ける。

 雑魚7種しかいないってのは致命的だね。
 だって、ウィザードリィだってブラオニだって、何十種類もの敵がいて、それらがダンジョンに配置されている事によって、先に進んで楽しいとか、レベル上がって強くなった事を実感するとか、そういうのが実現できるわけじゃない。
 7種はきつすぎるよ。ちなみにそんなんだから、1ダンジョンに2種類ずつしか敵が出てこない。絶対飽きるだろ…。

 で、まあこれはみんな予想していると思うけど、最初は「かっけー」とか言って見ているアニメも、3回目くらいには「うぜえ…」に変わる。1マップに2種しか出ない敵のアニメを延々見せ続けられる。かなりきつい。

 あとは、特に魔法(に相当するもの)とか、マジックアイテムとかないから、単に殴るだけだし、工夫すると言ってもせいぜい弱点をつく程度なので、戦闘も面白くない。というかクソつまらない。


049_ブラスティー_14

 戦闘が終わったら、シューターに戻った方が燃費がいい。
 そしてまたアニメーションが挟まる。うん、そこの君、今思った事は当たっている。当然ながら、すげえうっとうしい。「もういいよ…」ってなる。


049_ブラスティー_15

 で、一回外ウロウロして、マップがあるのにも関わらず散々迷って、ようやくオンディーナのステーションに帰ってきた。

 ……。まあ…正直、ないわ。ここまでも、微妙なゲームはそれなりにあったし、中には我慢して進めたようなゲームもあったけど、このブラスティーは我慢しても進められないわ。ダンジョンは全然場所分からないし、戦闘は単調だし、アニメはすぐ飽きるし…。
 ただ、進めていくと、コミューンにつくか、裏切るかを選ぶ二択があって、それぞれ後の展開が変わるらしく、そういうストーリーは面白いと思うんだけどね。だけど、ゲームシステムがないわ。

 という事で、攻略はここまで。クリアしなくていいわ、これ。

 (終わり)

  1. 2016/04/05(火) 23:00:00|
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