ハイドライドII |
リリース | 1985/10 |
メーカー | T&E SOFT |
プラットフォーム | PC-8801 |
ジャンル | ARPG |
いやー、これも時間かかった。前回のザナドゥほどじゃないけどね。大体、発売日がほぼ一緒のザナドゥとこれが連続で来る時点で、1985年シリーズの山場はここだってわかってたけど…。
というわけで、以前取り上げた「ハイドライド」の続編になる、ハイドライドII。
ゲーム内容は、大きくは前作と変わらない。ただ、わりと内容の少なかった前作に比べて、マップやアイテム数等も大幅に増え、かなりボリュームアップした感じになっている。
また、魔法システムなどを取り入れているし、住民との会話も可能になっている。
だから、ゲームとしては順当に進化しているんだけど、なんとなく、かったるいというか、面倒な要素が増えた…と言う印象もあった。
で、またこれも30年ぶりくらいになるんだけど。
そもそも、ザナドゥは現役プレイ時にクリアしたんだけど、ハイドライドIIはしなかった。地下帝国で攻略を断念してしまったのだ。
それから15年くらいして、Windows用としてハイドライド1・2・3が発売され、私はそれも購入した。こいつはWindows用に絵がきれいになっただけでなく、「オーバードライブモード」が搭載され、かなり難易度が下がっていたんだけど、それでもクリアできなかった。かったるくなって。
そこからさらに15年、ようやくクリアしたので、記事にしてみる。
今回は前作と異なり、名前を入力してパラメータを割り振る、いわゆるキャラクターメイキングがある。
まあ別にパラメータはなんでもいい気がするけど、一応この数値にすると一番効率がいい、みたいなのはあるらしい。
最初森の町からスタートするので、適当に防具あたりを買ったあと、そこから左上に行ったところに墓地があるので、そこから湧いてくるグールを倒すのが最初の稼ぎとなる。
で、グールを倒していると、要らん事に「BLACK CRYSTAL」が手に入る。しかも、かなりの高確率で。
このゲームの目的は、CRYSTALを集めてフェアリーランドを救うのが目的なのだが、そんな重要アイテムをグールごときがボロボロ落としていいのかと言う気はするが。
このBLACK CRYSTALは、使用するとFORTHを消費して魔力を回復する。FORTHとは、この頃流行っていた善人度みたいなパラメータ(ザナドゥにもあったね)だ。で、それは使わなければいいんだけど、実はこのBLACK CRYSTALは持っているだけで体力の自然回復が止まるという、大変うっとうしいデメリットがある。
そこで、拾ったら捨てるんだけど、それがいちいちウィンドウ開いてアイテム欄開いてCRYSTAL選んでドロップボタン押して…とか結構手間がかかる。また、すでに持っているとグールはもう落とさないから、手に入るのは常に一個だけなんだけど、新しく手に入れるといちいちディスクアクセスがあってそれから入手するので、まどろっこしい。
そういうわけで、可能であればBLACK CRYSTALは持ったまま戦闘できると楽になるんだけど、体力の自然回復は結構重要なので、そうもいかない。
一番最初の「かったるさ」はこのへんかなあ。なんでこんなうっとうしい事思いついたんだろう。
グールは悪のキャラクタなので、倒しているとFORTHが上がっていく(逆に善のキャラを倒すと下がる)。
ある程度までFORTHが上がると、ゲージが緑になり、ステータスがJUSTICEになる。こうすると、人に話しかけられるようになる。
ちなみに、上のSSでわかるように、メニューウィンドウが重ね合わせ処理されており、右下に偉そうに「MULTI-WINDOW OPEN!」などとビックリマークつきで書かれている。
この当時のPCソフトの流行りで、「マルチウィンドウ」というのが凄い事だとされている風潮があった。今の時代からだと良くわからないけど、とにかく前のウィンドウを消さず、その上に新しいウィンドウを開くというのが、単純な切替処理よりおしゃれでいいよね、みたいな空気があったのだ。
また、一番下にMAGNIFICATIONとあるけど、これはゲージの表示倍率で、ある程度進めると経験値がゲージの表示幅をすぐ超えるようになるので、これで倍率を変更できる。
とは言え、経験値がおさまるように倍率を変更すると、LIFEやMAGICが極細になり、どれだけ減ったか分からなくなる。そもそも、経験値がいくつまで行ったらレベルアップとかわからないので、あんまり意味がない。
これ、普通に、経験値の絶対量をゲージ化するのではなく、次のレベルアップまでのパーセンテージを表示するようにして、右端まで行ったらレベルアップとかにすれば良かったんじゃないかな…。たいていのゲームはそうしてるし。なんでこんなわざわざ面倒な上にわかりづらいシステムにしたのか…。
で、実際住人に話しかけてみる。
今作は、前作から続くATTACK/DEFENDという、主人公が持っている二つの状態のほか、TALKという3番目の状態がある。この状態で、一般人に体当たりすると、話ができる。
が、やってみればわかる。ドラクエのようなシステムを思い浮かべちゃいけない。このゲームで人に話しかけるのはとても難しい。正直、敵を倒すよりもずっと難しい。
まず、住民はチョコマカチョコマカ動き回るし、すぐに画面外に消えてしまう(追いかけるともういない)。で、会話は、おそらく正面から激突しないと行われない。なので、狙った人から話を聞くのは大変難しい。
一番いいのは、住民の行く手をふさぎまくってうまく追い詰め、角とか1マス分のところに閉じ込めて、延々話し続ける事だ。これが一番楽。平地で普通に話しかけるのは無理だと思った方がいい。
そんな高難易度な会話なんだけど、住民もロクでもないヒントをくれるだけだし、そもそも謎解きが本格化する後半ステージには住民は誰ひとりいないので、いったいこの会話システムに意味があったのか、問いたくなるレベルだ。
川沿いにある宝箱を発見したところ。
前作でも、ドルアーガ系の、脈絡のない「謎」が多いというのは書いたが、今回もそれを引き継いでいる。なぜそれをそうするとそうなるのか、良く関連性のわからない仕掛けとかがあちこちにある。一応今回は上記のように、会話でなんとなくヒントを得られる部分もあるのだが、ほとんどがノーヒントであり、悩まされる。
だいぶ強くなってきたので、砂漠の北にある塔に向かってみる(なお、これも前作と同様、狭いマップが上下左右つながっているので、何が北にあって何が南にあるとか相対的すぎて良くわからなくなる)。
なお、今回のダンジョンは、入ると真っ暗なので、照明が必要になる。店でLAMPとOILを購入して、LAMPを使うと明るくなる。こんなところでランニングコストがかかるなんて…。
この塔の一番上には、LASER-SWORDがある。ゲーム内最強の武器なので、まず真っ先にこれを取りに来て、あとはゆっくり敵を倒しながら下りていけばいい。
…最強武器がこんなところで手に入るんだ…という驚きはあるよね。
ちょっと話は飛んで、次は水路の先のダンジョンへ。
水に入ると体力減っていくので、迷っていると死ねる。
水路のダンジョンの最奥部には、AZERという敵がいる。
この敵を倒すと、GREEN CRYSTALが手に入る。
が、手に入れずに、画面を移動すると、またAZERが復活している。そして、このAZERがなかなか経験値もお金もおいしいので、まず一通りの装備が揃うようになるまで、ひたすら倒し続けるのがいいと思う。
何度かOIL補充をしたりして、AZERをひたすら倒し続けて、お金もたまってきたので、頭の防具であるHELMETを買う。
ザナドゥと一緒だが、防具によってキャラの見た目が変わる。良くできている。
ここまで来たら、いよいよゲームの最終ダンジョンでもあり、攻略の大半を占める、地下帝国に向かう事になる。正直、ここまでは序盤。ここからが本番。
(続く)
- 2015/01/14(水) 23:00:00|
- オールドゲーム攻略
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| コメント:2
懐かしいソフトですね。友人たちとよく遊びました。
最初におっしゃっている通り、まともにプレイするとかったるくて大変なので、
低レベルクリアできる様に色々工夫したものです。
ところで・・・
MAGNIFICATIONで倍率変更しても適用されるのはLIFEとEXPERだけなので、
STRとMAGICは細すぎて見えない、なんてことはありません。
LIFEも画面をはみ出して見えなくなるので有り難い機能でした。
次レベルの必要経験値なんて二つ三つレベル上げる時に数値見てたら簡単に法則性がわかります。
%表記には大賛成ですが、自分は気になったことはありませんでしたね。
以上、この点にご不安を持った方がいらっしゃいましたら、ご安心してお楽しみください。
それ以外で大変なゲームですけれども。
マルチウインドウですが、ウインドウが重なって表示されるのは国産ゲーム初か初に近いはず。
流行ってるどころか最先端です。
とはいえ、Windowsみたいに自由にウインドウを切り替えられない、疑似マルチウインドウですけどね。
ここら辺は製作者の内藤さんがインタビューで話しておられました。
- 2019/11/14(木) 01:21:35 |
- URL |
- カレーの妖精 #-
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>カレーの妖精さん
コメントありがとうございます!
おお、MAGNIFICATIONはMAGICとかには影響しないんですね。知りませんでした…。元々細い頃に確認したから勘違いしたのかな?
マルチウィンドウに関しては、それが流行っているというのは、ゲームというよりも、ビジネスソフトの方ですね。確かこの1985年頃だと、PC-9801とかMZ-5500とかのビジネスPC向けソフトで、やたらマルチウィンドウという言葉が使われていた記憶があります。
それがゲームに降りてきたのが、ハイドライドIIで、おっしゃる通りゲームソフトの中では最先端だったかも知れませんね。
- 2019/11/14(木) 23:09:54 |
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- TOM #Ohl5bwZ2
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